一級建築士 勉強方法 製図試験

作図時間短縮のために「描く必要がないものを描かない方法」について思うこと

僕はおすすめできません

作図時間短縮のためにインターネット上でその方法を調べると、「描く必要がないものを描かない方法」のようなものをよく目にすると思いますが、これについて僕個人の見解を書きます。

あまりおすすめできません。

そのような図面を描いて本試験で勝負するのはとても不安です。

以下に理由を説明します。

※完全に否定している訳ではありません。また、この方法を発信している方たちの中には、僕がエスキスなど他の発信で大変参考にさせていただいた方たちも何人かいます。もちろん試験元の採点方法は誰にもわからないため、以下に書いていることは僕が見てきた周りの受講生の合格図面、不合格図面を元に考えた個人的な意見です。

資格学校のほとんどの受験生が密度の濃い図面を描いている

資格学校に通っているほとんどの受験生が密度の濃い図面(描く必要がないものもしっかり描いている図面)を本試験で描き上げています。

(実際に、一番大手の資格学校の厳しい指導により「設計製図試験全体のレベルを上げているのではないか」なんて意見も聞いたことがあり、たしかに僕もそれは実感しています。「いいのかなあ」なんて思います(笑))

この設計製図試験が相対評価による合否判定をする以上、全体の上位3~4割以内に入らなくてはいけないわけですが、作図の密度が薄い時点で既にこの上位3~4割以内に入る条件が厳しくなります。

その厳しい条件に置かれた分、エスキスや計画の要点等の記述で大きな差をつけなければいけません。

誰でも頑張れば本試験までに密度の濃い図面が描ける

誰でもというのは、1年目に資格学校のクラスで最下位から1~2位をずっと争っていた僕でさえもという意味です(笑)

僕は1年目のときランクⅢで不合格で、作図時間は約3時間でしたが周りの受講生と同じような密度の図面を描きました。

作図時間が約3時間についての記事は別で詳しく書こうと思いますが、作図3時間でも本試験では十分に戦うことは可能です。

とはいえまったく勉強時間が確保できず描けない人もいる

中には仕事が忙しく勉強時間が確保できないため、どうしても本試験までに作図を約3時間まで縮めることができない方もいると思います。

作図に3時間以上かかってしまうと本試験で戦うには少し厳しいかなといったところです。

よって作図未完でランクⅣになるよりは、どうにか作図を完了させた方が合格する可能性は大いにあるので、そのような方たちにとっては「描く必要がないものを描かない方法」を試すのはありかなと思います。

まずは密度の濃い作図を頑張ってみて、それでも無理な場合に初めてその方法を試すことをおすすめします。

そして試す時期としては、その方法を自分の作図手順に定着させる時間を考慮すると9月中旬くらいからかなと思います。

まとめ

以上のことにより、最初から「描く必要がないものを描かない方法」を選んで妥協することにより、本試験が始まる前から既に他の受験生に一歩先を越されてしまう状態よりは、頑張って密度の濃い図面を目指した方が他の受験生と対等に戦うことができます。

僕は性格上、優先順位をつけてなるべく無駄な労力を省くような面倒くさがり屋な人間ですが(笑)、こんな僕でさえさすがにこの 「描く必要がないものを描かない方法」 はどうかなと不安に思います。

誰でも本試験までに十分密度の濃い図面を描くことができるので、本試験前からリスクを背負って自分の首を絞める必要はありません。

 

「誰でも」とは簡単に言いましたが、もちろん言うのは簡単で、そこまでたどり着くまでの勉強は大変だと思います。

僕も経験してきたのでそれは重々理解しており、この記事を読んでいただいた方々については心から応援しております。

少しでも参考になれば幸いです。

  • この記事を書いた人

向井

こんにちは、Webライターの向井です。 このサイトでは主に金融・不動産関連の情報を発信していきます。

-一級建築士 勉強方法, 製図試験