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不動産クラウドファンディングの税金とは?会社員の確定申告が必要なケースと手順

「不動産クラファンで利益が出たけど、税金はどうなるの?」
「会社員でも確定申告は必要なの?」
「手続きや必要な書類がわからなくて不安…」

そんな疑問を持つ人に向けて、この記事では不動産クラウドファンディングの税金と確定申告についてわかりやすく解説します。
税金の仕組みや申告が必要な条件はもちろん、実際の手順や還付されるケースまで整理しました。
正しい知識を身につけて、安心して運用を続けるための参考にしてください。

目次

不動産クラウドファンディングの利益にかかる税金の仕組み

不動産クラウドファンディングで得られる分配金には、税金がかかります。
どの所得区分に該当し、どのような課税方式が適用されるかを知っておくことが大切です。
ここでは、利益にかかる税金の基本的な仕組みについて解説します。

所得区分は雑所得になる

不動産クラウドファンディングで得た分配金は、所得税法上「雑所得」に区分されます。

給与所得や事業所得とは異なる区分であり、副業収入や公的年金などと同じカテゴリーに含まれます。
雑所得は他の雑所得と合算して金額を計算する点が特徴です。

複数のファンドに投資している場合は、それぞれの分配金を合計した金額が雑所得の総額となります。
この合計額をもとに、確定申告の要否や税額が決まります。

総合課税の対象になる

不動産クラウドファンディングの分配金は、総合課税の対象となります。

総合課税とは、給与所得や事業所得など他の所得と合算したうえで税額を計算する方式です。
株式投資の配当金のように分離課税を選べるわけではなく、合算後の所得金額に応じて税率が決まります。

所得税は累進課税制度が採用されているため、所得が多いほど適用される税率も高くなります。
自身の所得全体を把握したうえで、税負担を確認しておく必要があります。

分配金はあらかじめ源泉徴収されている

不動産クラウドファンディングの分配金は、運営会社が支払う時点で源泉徴収が行われています。

源泉徴収税率は原則として20.42%であり、投資家の手元には税金が差し引かれた金額が振り込まれます。
この源泉徴収はあくまで仮の納税であり、最終的な税額は確定申告によって精算されます。

自身の所得税率が源泉徴収税率より低い場合は、還付を受けられる可能性があります。
反対に所得税率が高い場合は、追加で納税が必要になることもあります。

不動産クラウドファンディングで確定申告が必要なケース

会社員の場合、基本的には会社の年末調整で税金の手続きが完了します。
しかし、不動産クラウドファンディングで利益を得た場合、以下のように一定の条件を満たすと確定申告の義務が生じます。

  • 雑所得の合計が20万円を超える場合
  • 給与収入が2000万円を超える場合
  • 医療費控除などで元々確定申告をする場合

雑所得の合計が20万円を超える場合

給与以外の雑所得の合計が年間20万円を超えると、確定申告が必要です。
不動産クラウドファンディングの分配金も雑所得として扱われるため、この基準の対象となります。

ここで注意すべき点は、他の副業などで得た利益もすべて合算して計算するルールがあることです。
分配金単体では少額でも、他の雑所得と足して20万円を超えれば申告義務が発生します。

給与収入が2,000万円を超える場合

年間の給与収入が2,000万円を超える会社員は、必ず確定申告を行う必要があります。
給与が2,000万円を超えると年末調整の対象外となり、自分で税金を計算して精算する義務が生じます。

このケースに該当する場合、不動産クラウドファンディングの分配金が20万円以下であっても申告を省略できません。
受け取った雑所得を給与と合算し、総合課税として正しく申告書に記入しましょう。

医療費控除などで元々確定申告をする場合

医療費控除やふるさと納税などで自ら確定申告を行う場合も注意が必要です。
税金の控除を受けるために確定申告をする際は、20万円以下の雑所得であってもすべて申告する義務が生じます。

本来なら申告不要となる少額の分配金でも、確定申告を行う以上は漏れなく計上しなければなりません。
初年度の住宅ローン控除を受ける際なども同様の扱いです。

確定申告により税金が還付されるケース

確定申告の義務がない会社員でも、あえて申告することで払いすぎた税金が戻ってくるケースがあります。

不動産クラウドファンディングの税金の仕組みを理解しておけば、手元に残る利益を増やせるかもしれません。
ここでは、確定申告により還付金を受け取れる以下の2つのパターンを解説します。

  • 自身の所得税率が源泉徴収税率より低い場合
  • 他のファンドで損失が出ている場合

自身の所得税率が源泉徴収税率より低い場合

総合課税の仕組みにより、課税所得が695万円未満の会社員は税金が還付される可能性があります。
分配金を受け取る際、一律で20.42パーセントの税金があらかじめ源泉徴収されています。

しかし、課税所得が695万円未満であれば本来の所得税率はそれよりも低くなります。
確定申告をして正しい税率で再計算を行えば、天引きされすぎていた差額分を取り戻せます。

他のファンドで損失が出ている場合

複数のファンドに投資しており、一部で元本割れなどの損失が出た場合も還付の対象となります。
不動産クラウドファンディングの利益は雑所得となるため、同じ雑所得の枠内であれば利益と損失を相殺できます。

この内部通算を行うことで全体の利益が減り、納めるべき税額も少なくなります。
すでに別のファンドの利益から源泉徴収されていた税金が再計算され、払いすぎていた分が戻ってきます。

不動産クラウドファンディングの確定申告に必要な書類

確定申告をスムーズに進めるためには、事前の書類準備が大切です。
手続きの途中で慌てないよう、手元に揃えておくべきものを把握しておきましょう。

ここでは、確定申告を行う際に必要となる以下の3つの書類について解説します。

  • 運営会社が発行する支払調書
  • 会社が発行する源泉徴収票
  • マイナンバーカードなどの本人確認書類

運営会社が発行する支払調書

確定申告書を作成する際、年間に受け取った分配金の正確な金額を把握する必要があります。
その確認に用いるのが、不動産クラウドファンディングの運営会社が発行する支払調書です。

支払調書には、1年間に支払われた分配金の総額と源泉徴収税額が記載されています。
多くの場合、年明けの1月〜2月頃にマイページから電子データでダウンロードできます。

会社が発行する源泉徴収票

会社員が確定申告を行う際は、給与所得に関する情報も正しく申告しなければなりません。
その証明書類として、勤務先から発行される源泉徴収票を手元に用意しておきましょう。

分配金は総合課税の対象となり、給与所得と合算して計算するルールになっています。
そのため、源泉徴収票に記載されている支払金額や各種控除の金額を申告書へ転記する作業が発生します。

マイナンバーカードなどの本人確認書類

税務署へ申告書を提出する際は、身元確認と番号確認を行うための書類が求められます。
マイナンバーカードを持っていれば、それ1枚で両方の確認を済ませることが可能です。

もしマイナンバーカードを発行していない場合は、通知カードや住民票の写しなどを番号確認書類として使います。
それに加えて、運転免許証やパスポートなどの身元確認書類をあわせて準備しておきましょう。

不動産クラウドファンディングの確定申告の手順

必要な書類が揃ったら、実際の確定申告手続きへ進みます。全体の流れをあらかじめ把握しておくことで、スムーズに申告を終えられます。
ここでは、以下の4つのステップに分けて確定申告の手順を解説します。

  1. 必要な書類を手元に用意する
  2. 確定申告書を作成する
  3. 税務署へ申告書を提出する
  4. 納税または還付金の確認をする

1.必要な書類を手元に用意する

まずは、申告に必要な各種書類を手元に準備しましょう。
年明けの1月中旬以降になれば、会社から源泉徴収票が交付され、サービスサイトから支払調書もダウンロードできるようになります。

また、他の雑所得や医療費控除などがある場合は、それらの領収書や明細書も集めておきます。

2.確定申告書を作成する

書類が準備できたら、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用して申告書を作成します。
画面の案内に従って金額を入力していけば自動で計算されるため、複雑な計算は不要です。

不動産クラウドファンディングの分配金は、「雑所得(その他)」の欄に入力します。
源泉徴収票の内容と支払調書の数字を正確に入力し、間違いがないか確認しながら進めましょう。

3.税務署へ申告書を提出する

作成した申告書は、2月16日から3月15日までの期間中に管轄の税務署へ提出します。
提出方法として最もおすすめなのは、自宅のパソコンやスマホからデータを送信できるe-Taxです。

マイナンバーカードがあればすぐに利用でき、税務署へ足を運ぶ手間もかかりません。
書面で提出したい場合は、印刷した書類を郵送するか、窓口へ直接持参して提出しましょう。

4.納税または還付金の確認をする

申告書の提出後、不足している税金がある場合は納付の手続きを行います。
振替納税やクレジットカード納付、スマホアプリ納付など、自身の都合に合った方法で期限内に納めましょう。

一方で、還付申告になった場合は、申告時に指定した口座へ還付金が振り込まれます。
e-Taxなら約3週間、書面提出なら約1ヶ月から1ヶ月半ほどで入金されるため、通帳などで確認しましょう。

不動産クラウドファンディングの税金に関する注意点

不動産クラウドファンディングで得た利益を申告する際は、いくつか気をつけるべき点があります。
ルールを知らないまま手続きを進めると、申告漏れなどのトラブルにつながる恐れがあります。

ここでは、税金計算や確定申告の際に注意しておきたい3つのポイントを解説します。

経費として計上できる項目は限定的

雑所得の計算では収入から経費を差し引けますが、認められる項目は一部に限られます。
不動産クラウドファンディングにおいて、明確に経費として認められるのは出資金の振込手数料程度です。

投資関連の書籍代やパソコン代などを経費として計上するのは、原則として認められません。
過大な経費計上は指摘を受けるリスクがあるため、正しい範囲で申告しましょう。

他の所得との損益通算はできない

不動産クラウドファンディングで損失が出ても、給与所得など他の所得と相殺する損益通算はできません。
実物の不動産投資であれば、不動産所得の赤字を給与から差し引いて税金を減らすことが可能です。

しかし、雑所得に分類される分配金は、他の所得区分と赤字を通算できないルールになっています。
損失が出た場合でも給与の税金が安くなるわけではない点に注意しましょう。

確定申告が不要でも住民税の申告は必要

雑所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別途行わなければなりません。
20万円以下の申告不要ルールは、国に納める所得税のみに適用される特別な制度です。

地方自治体に納める住民税にはこの免除ルールがなく、金額にかかわらず利益を申告する義務があります。
確定申告を省略した場合は、市区町村の役場で住民税の手続きを忘れずに行いましょう。

不動産クラウドファンディングの税金に関するよくある質問

不動産クラウドファンディングの税金に関して、初心者から寄せられる疑問をまとめました。
確定申告に慣れていない会社員にとって、細かいルールや手続きは難しく感じるものです。

ここでは、ペナルティや計算方法など、よくある3つの質問とその回答をわかりやすく解説します。

確定申告を忘れた場合どうなる?

申告義務があるのに手続きを忘れてしまった場合、ペナルティとして追加の税金が発生します。

本来納めるべき税額に対し、無申告加算税や延滞税が上乗せされるルールになっています。
税務署から指摘を受けると負担が大きくなるため、気づいた時点で速やかに期限後申告を行いましょう。

複数のファンドを利用している場合の計算方法は?

複数のサービスやファンドを利用して利益を得た場合、すべての分配金を合算して計算します。

不動産クラウドファンディングの利益は雑所得となるため、ファンドごとに分けて申告はできません。
各運営会社から発行される支払調書を集め、1年分の利益と源泉徴収額を合計して申告書へ記入します。

匿名組合型と任意組合型で税金の違いはある?

契約形態によって所得の区分が変わるため、税金の扱いにも明確な違いが生じます。

一般的な「匿名組合型」の分配金は雑所得となり、給与などと合算される総合課税の対象です。
一方、「任意組合型」は投資家が物件を共有する扱いになり、得られた利益は不動産所得として計算されます。

まとめ:正しい税金の知識で不動産クラウドファンディングを活用しよう

不動産クラウドファンディングで得た利益は、基本的に雑所得として税金がかかります。
会社員であっても、年間の利益が一定額を超える場合は自分で確定申告を行わなければなりません。

また、申告義務がなくても、手続きをすれば払いすぎた税金が戻ってくるケースもあります。
確定申告の手順や必要な書類を事前に把握しておけば、初めてでも迷わずスムーズに進められます。

税金の仕組みを正しく理解して、賢く不動産クラウドファンディングの運用を続けましょう。

  • この記事を書いた人

だいちゃん

だいちゃん(一級建築士) 建築・リフォームを中心に、実務経験をもとに情報発信しています。 一級建築士のプロフィールを見る

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